コンビニのレジ打ちの仕事をしていると、毎日とは言わずともよくクレームを言ってくるお客さんにお目にかかります。
「店長呼べ!」
「何でマスク1個もないんだ!ふざけるな!」
みたいなことを言われたこともあります。
大人の姿をして子供の用に駄々をこねるお客さんも見て思いました。
「一体クレームをする人たちの心理ってどうなっているのだろう?」
僕がいろんな書籍を読み、仕事の場数をこなすことで分かったクレーマーの心理について書いてみました。
3種類のクレーム
クレームには大きく3つのタイプがあります。
- 実質的ニーズを埋めるためのクレーム
- 心理的ニーズを埋めるためのクレーム
- 恐喝タイプのクレーム
どれか1つに特化したタイプのクレームもあれば、2つもしくは3つの要素が混ざったクレームもあります。
クレームが起きる原因や事例は例をあげればキリがありませんが、その原理の大元を探っていくとこの3つに行きつきます。
この3種類のクレームの裏にあるお客さんの心理というものを詳しく解説したいと思います。
実質的ニーズを埋めるためのクレーム
- 商品に不備があった
- 商品に髪の毛が入っていた
- ポイントが付いていない
- 交換してほしい
- 店員の接客態度がなっていない
起こった問題の解決のみを求めるクレームです。
あまり多くはいませんが、無駄な感情を一切排除して(怒らず)、
ドライなクレームだけ入れてくるお客さんというのは稀です。
優しい性格の人やめんどくさがりな性格の人である場合は、実質的ニーズを埋めるだけのクレームにだけどで終わったりします。(あるいは軽い要望のみなど)
特に怒鳴り散らすなどの行為をしません。
角が無い丸い人や接客経験者に多い傾向があるかなぁと思われます。
ただし多くのクレームというのは2重構造になっています。
サービスや商品の欠陥を指摘して改善を求める実質的クレームの背後には、心理的ニーズを埋めたいという欲求が含まれているのです。
(怒りや悲しみの感情や不平・不満など)
店員や窓口・電話対応をする僕らを苦しめるのは、この心理的ニーズへの対応のせいなのです。
心理的ニーズを埋めるためのクレーム
- 「誠意を見せろ」
- 「土下座しろ」
- 「死ね」
- 「この役立たずが」
- 「責任者出せ」
といった罵声やお叱り。
こういった言葉の裏にある心理はイライラの発散です。
ちなみに僕はこれまでにたくさんのクレームを受けてきましたが、中でも印象的だった一言は「ゴミ野郎」と言われたときです。
そのときのエピソードはこちらの記事に書いてあります。
商品やサービスの欠陥の解決を求めているというよりは、
商品やサービスによって生じたネガティブな感情を発散して、相手に主張を聞き入れてもらうことが目的です。
コールセンターや飲食店などの離職率を高くさせている原因の1つでもあります。
僕のようなコンビニ店員を悩ませる元凶はこれです。
お客さんから容赦のないひどい言葉を浴びせられて泣きだすバイトの子や
お客さんとのケンカに発展するような場面を何度も見てきました。
クレームが起こる要因というのはいろいろあれど、
うまく対応するためには実質的ニーズと心理的ニーズの2つの解決が求められるのです。
クレーム対応のマニュアルによく書かれてある
- 「まず謝罪しよう」
- 「お客様に寄り添う姿勢を見せよう」
- 「誠実に対応しよう」
- 「言い分をすべて聞こう」
- 「お客様を否定しないようにしよう」
という対応方法の本質は、心理的ニーズを満たしてあげるため。
なのでまず問題を解決する以前に、お客さんの心理的ニーズに傾聴し共感するといった行動が求められます。
心理的ニーズの解決を無視して
のような否定言葉を使い言い訳や責任転換をすると、お客さんの怒りはさらにエスカレートすることでしょう。
個人的なイライラを発散したいだけのクレーマー
クレーマーの中には特に製品やサービスに不満があったわけではないけど、個人のイライラを発散するために難癖を付けるタイプもいます。
このクレーマーの特徴は
- 店員の小さなミスのあら捜しをする
- ネチネチ細かい指摘をしてくる
- 強い承認欲求や劣等感を抱えている
- 日頃のストレスのはけ口を探している
相手が何も言い返せないのをいいことに、いじめのような行動を取るわけです。
このタイプのクレーマーは質が悪く、商品やサービスとは関係のない個人的なイライラ(心理的ニーズ)を埋めるために何も悪くない店員に八つ当たりをしてきます。
恐喝目的のクレーム
3つの中で一番質が悪いのはこの恐喝目的のクレームとなります。
クレームにかこつけて金品などお詫びの物を得ようとするのです。
他の2つと違って異質で質が悪いです。
①:はじめから悪意があったわけではないけど、怒りの気持ちを晴らそうとするために過剰な要求を突き付けたり、特別待遇を求めてくる人。
②:犯罪の1歩手前の手口を使いお詫びの品を持ってこさせようとする人。
(あらかじめ計算の上で行うプロクレーマー)
恐喝タイプクレームをする人はこの2種類です。
日本人はクレームに弱い
学生時代ALTの先生から聞いて「へぇ~」と思ったのですが、
海外ではクレーマーに日本人の店員ほど寛容な態度を取らないのだそうです。
商品の返品や交換を求めても、きわめてドライな対応は当たり前。
”Sorry.”(ごめんなさい。)と謝ったとしても、
それは「間違った商品を渡してしまってすみません」ということの1点のみ。
気分を阻害してしまったことに関しては一切追求しないというスタンスなのだそうです。
つまりお客さんの怒りや不満に対する心理的ニーズの解決はしないということです。
(なぜならクレーム対応に関してまでのお給料はもらってないから)
店員とお客の関係はあくまでも対等なもの。
激怒する人がいても、ある一定のラインを越えたらお客さんでは無くなるというのです。
(しつこいお客さんを知らんぷりは当たり前)
むしろ店員の方が偉いみたいな国もあるのだそう。
ぶっちゃけて書くと、僕はその話を聞いて「うらやましいなぁ」と思いました。
日本ではお客さんに何か言われたら、一切の言い訳も反論もせず対処しなければならないというふうになっています。
お客さんを甘やかしすぎだし、提供するサービスばかり過剰になっていく日々。
クレーム対応なんてきつい仕事をしているのにも関わらず、
従業員のお給料や待遇が上がらないというのはおかしいのではないでしょうか?
毎日のようにめんどくさいお客さんの対応をしたり、お叱りや理不尽な怒りをぶつけられているにもかかわらず、
コールセンターなどで働いている人たちって薄給です。
(その他アパレルや飲食店なども)
個人的に悪いことをしたわけでもないのに、会社全体の尻ぬぐいのために頭を下げているわけです。
だからみんな精神的に疲れて辞めてしまい、離職率も高いのです。
僕もコンビニやファミレスのバイトでさんざんクレーマーの相手をしてきましたが、連日のようにお客さんや店長が怒鳴られる日々を送ってきました。
生活が貧乏だったために辞めることもできず、やりがいもなく個性を消したまま低い時給でこき使われておりました。
「働くの嫌だなー」と思い、不遇の日々を送ってきました。
もしも今あなたがクレーム対応の仕事に疲れていて、自分の努力が報われている感じがしないのであれば、
道はひとつではないことを知っておいてください。
ブログを使って月収20万円とか稼ぐ方法もあるのです。
僕は現在個性を大切にした自由な生き方・働き方をするために、アルバイトと並行してブログビジネスに取り組んでおります。
お金を稼ぐ方法は何も雇われて嫌なお客さんの対応をすることだけではないのです。
コンビニ店員ブロガーのDスケ(⇒プロフィール)です。